米国株は木曜日に急落した。投資家は今週の中間選挙での民主党の勝利により、人工知能サービスを支えるデータセンターの建設が鈍化するとの見方からテクノロジー企業の株式を売却した。1,2
下落は幅広かったが、人工知能に関連する企業に集中し、どの党が下院(House)と上院(Senate)を制するかが判明したことを受けた水曜日の上昇を帳消しにした。市場アナリストは、データセンター拡大に対する厳しい監視や人工知能への支出規模への懸念が売りを招いたと指摘した。1,2,4
CBS Newsは午後の早い取引でナスダック総合指数(Nasdaq Composite)が1285ポイント(5%)急落し、S&P 500が300ポイント(3.9%)下落し、ダウ工業株平均(Dow Jones Industrial Average)が1586ポイント(約3%)暴落したと報じた。ガーディアン(The Guardian)は午前の遅い取引でダウが1000ポイント超(2%)安の52264ポイントと報じ、ABC Newsはダウが1200ポイント暴落したと伝えた。CBS Newsとガーディアンはともに木曜日が2025年4月の関税発表ショック以来の最悪の日になるとの見通しを示し、ガーディアンはナスダックが直近の高値から10%超安い調整局面に入り、18か月ぶりの最悪の日になると報じた。1,2,5
"中間選挙後に水曜日に市場が反発したものの、人工知能のエコシステムには目に見える亀裂があり、連邦議会(Congress)で民主党が主導権を握る下でのデータセンター建設鈍化の可能性への投資家の懸念の中で木曜日に亀裂は広がった"と、モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)のE*TRADEのトレーディング・投資担当マネージングディレクターであるChris Larkinは電子メールで述べた。Vital Knowledgeのウォール街(Wall Street)アナリストAdam Crisafulliは投資家が人工知能を巡る報道リスクの高まりに反応していると述べ、調査会社Capital Economicsの市場エコノミストJoe Maherは、トランプ(Trump)大統領が世界各国への関税を発表した2025年4月の「解放の日」ショック以来の最悪の日になると述べた。1
アナリストは、新たに選出された民主党知事や地方当局者が一連の知事選での勝利やこの問題に関する地方投票を受けてデータセンター計画を制限するとの見方を指摘した。これらの施設は広範な住民の反対を招いており、市場関係者は今週の民主党の圧勝がデータセンター反対派を勢いづかせる可能性があるとみている。モルガン・スタンレーのストラテジストは"主な市場への影響には、データセンター規制強化への期待の高まりによる人工知能センチメントの小幅な悪化が含まれる"と述べた。ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)のエコノミストは"連邦レベルでは、結果がデータセンターと人工知能規制の見通しを変える可能性は低く、依然として超党派の支持が必要になる。しかし州・地方レベルでの民主党の勝利は短期的なデータセンターのモラトリアムにつながる可能性が高く、計画中の米国データセンター容量拡大の約45%に影響し得る"と述べた。1,2,4
火曜日に知事選で勝利した数人の民主党員は自州でのデータセンター建設の一時停止を求めており、ジョージア州(Georgia)のKeisha Lance Bottomsやオハイオ州(Ohio)のAmy Actonが含まれ、テキサス州(Texas)では民主党のGina Hinojosaが共和党現職知事のGreg Abbottを破った。テキサス州は人工知能投資の主要な拠点であり、Wolfe Researchの米国政策・政治責任者Tobin Marcusは、テキサス州は"鈍化が影響を及ぼし得るだけの規模を持つ唯一の州"だと記した。EvercoreのSarah Bianchiは火曜日遅く、"テキサス州、オハイオ州、ジョージア州での民主党知事選勝利は、米国の計画パイプラインの大きな部分を占めるため、データセンター開発の新たな一時停止や制限を意味する"と記した。4
人工知能関連の半導体株などが大きく下落した。人工知能ブームの中心にある半導体メーカーを巡る日中の値動きは報道で異なり、CBS Newsはエヌビディア(Nvidia)が7.5%下落し前日の3.2%安に続いてS&P 500の最大の重しになったと報じ、ガーディアンは6.7%下落してダウの最大の下落銘柄となり、次いでゴールドマン・サックスが5.7%下落したと報じた。CBS NewsはAdvanced Micro Devicesが14.6%急落し、クラウド経由で人工知能半導体へのアクセスを貸し出すCoreWeaveが12.1%下落したと報じ、ガーディアンはメモリーメーカーのSanDiskが19%急落し、ハードディスクメーカーのWestern Digitalが16.5%下落したと報じた。テクノロジーアナリストのDan Ivesは"民主党が主導権を握ること、特に上院を握ることが今後2年間の連邦政界での人工知能・テクノロジー立法に大きなハードルを作ることはごまかしようがない"と述べた。1,2
木曜日の下落は水曜日の上昇に続くもので、水曜日はダウ工業株平均が1569ポイント上昇して2025年4月以来の最良の日となり、S&P 500が1.58%急騰して8月以来の最良の日、ナスダック総合指数が1.4%高で引け、中小型企業を対象とするラッセル2000指数(Russell 2000)が1.5%上昇した。ウォール街は選挙結果の明確さを歓迎し、過去数年は決定的な予測に数日かかったのとは対照的で、火曜日夜に最初の結果が出始めるとナスダック100(Nasdaq 100)先物は一時2.5%急落した。しかし水曜日までに状況は劇的に変わった。"連邦議会での民主党の大差の多数とトランプ大統領が野党と協力する意向を示したことの組み合わせは、極端な政策結果への歯止めとして働き、リスクプレミアムを引き下げるはずだ"と、ドイツ銀行(Deutsche Bank)のGeorge Saravelosは水曜日朝のメモで述べた。"行政府からの驚くような政策転換を市場が次の大統領選や新たな国内政治構図で時限的と解釈する可能性が高まっている"と同氏は加えた。4
Truistの最高投資責任者Keith Lernerは、1946年以降すべての中間選挙の1年後に株価は上昇していると指摘した。"中間選挙の不確実性を単に通過することがしばしば安堵感からの反発につながってきた"と同氏は述べた。水曜日には建設鈍化でも既に能力を確保しているとの見方からクラウド事業者のAmazon、Microsoft、Googleを傘下に持つAlphabetの株価が6%上昇し、Appleも6%上昇して最高値を付けた。対照的に、中間選挙で共和党(Republicans)支援に数億ドルを投じたイーロン・マスク(Elon Musk)が率いるSpaceXとTeslaは3%超下落し、Truth Socialを所有するTrump Media & Technology Groupの株価は25%下落して史上最安値となった。4
下落とともに変動性が高まった。ウォール街の'恐怖指数'であるVIXは40%急騰し、イラン(Iran)との戦争初期以来の高水準となり、CNBCは4月以来最大の急騰と伝えた。ブレント原油価格は2.6%上昇して97.11ドルとなり、前日の約9%の下落の多くを取り戻し、イランとの戦争や世界のエネルギー産業がいつ正常化するかについての不確実性が続いた。欧州での早朝の上昇はしぼみ、英国(Britain)のFTSE 100は46ポイント(0.4%)安の10782.66で引けた。1,2,3,4
投資家は人工知能への巨額支出が企業ファンダメンタルズを超えてバリュエーションを押し上げたことを懸念していると述べた。Amazon、エヌビディア、Microsoft、Alphabetを含む時価総額1兆ドル級企業や小規模データセンタースタートアップは人工知能モデル、データセンター、設備に数千億ドルを投じ、このブームは2024年の選挙日からナスダック100を40%押し上げ、S&P 500の約30%を上回る上昇を助けた。"中間選挙の衝撃が人工知能株ブームを終わらせるきっかけになるかはまだ分からないが、ブームが最終局面にあるとの感覚は強まった"とMaherは述べた。Saxo UKの投資戦略家Neil Wilsonは木曜日をテクノロジー株の"完全な降伏レベルの出来事"と表現し、"懸念は民主党が最前線を規制しデータセンター建設を妨げる中での全面的なモメンタム解消だ…これは完全にやり過ぎに見えるが、この市場の'すべて売れ'の中ではまず安定を探す必要がある"と述べた。1,2,4
ゴールドマン・サックスのエコノミストは民主党が財政期限を使ってドナルド・トランプ大統領の行動の一部を制限しようとする可能性があると記し、"民主党は財政期限を利用してイランとの戦争の制限、一部の関税の撤回、昨年成立した歳出削減の撤回を求めるとみている"と述べた。JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)のアナリストは、エヌビディア、Apple、NBC Newsの親会社であるComcastを含む大企業が舞踏会場を含むトランプ氏の事業に数百万ドルを寄付した後、トランプ氏と緊密な関係を持つ最高経営責任者への調査リスクを指摘し、有力民主党員が1月に新たな議会多数派が召喚権を得る際にトランプ氏の事業の一部への調査開始に関心を示したと述べた。データセンター建設の鈍化は既に行われた大規模投資に影響し得る。4,1