億万長者のブラック氏は水曜日、カリフォルニア(California)州選出の下院議員ガルシア氏によるエプスタイン氏に関する発言をめぐり、同氏に対する名誉毀損訴訟をニューヨーク南部地区連邦地裁(Southern District of New York)に起こした。背景にはジェフリー・エプスタイン氏との関係がある。1,2,3,4
ガルシア氏はエプスタイン氏問題の調査を主導してきた下院監視委員会(House Oversight Committee)で民主党の筆頭理事を務め、ブラック氏は協力拒否を理由に共和党主導の同委員会から召喚状を受けてきた。訴訟の中心はブラック氏をエプスタイン氏の犯罪と結び付けたガルシア氏の発言で、ブラック氏側は虚偽であり、虚偽と知りながら発言されたと主張している。1
訴状は、ガルシア氏について“ブラック氏について故意にうそをつき、名誉を毀損した”と主張している。ガルシア氏がブラック氏をエプスタイン氏の犯罪の“中心”にいて“直接関与”したと表現した発言を挙げている。ウォール街(Wall Street)の元プライベートエクイティ投資家で、エプスタイン氏と事業関係があったブラック氏は、エプスタイン氏をめぐる不正行為を否定している。1
ガルシア氏の報道担当者は訴訟に関する取材要請にすぐには応じなかった。9月にはブラック氏が委員会を相手取り別に起こした訴訟に対し、ガルシア氏は声明でブラック氏が“エプスタイン氏による女性への虐待と人身取引に資金を提供した”とし、“複数の女性がブラック氏から性的暴行を受けたとも訴えている。エプスタイン氏との関係や協力拒否は容認できない”と述べた。1
水曜日のガルシア氏に対する訴訟についてブラック氏の報道担当者は声明で“同氏は女性を虐待したことは一度もなく、未成年の女性と関係を持ったことはなく、性的人身取引に関与したことはなく、女性のためにエプスタイン氏に金を払ったこともない”と記した。1
ブラック氏は2021年に共同創業したアポロ・グローバル・マネジメント(Apollo Global Management)のトップを退いた。同社がエプスタイン氏との関係について独立調査を行った後の判断だった。同調査はブラック氏がエプスタイン氏の犯罪行為に関与していなかったと結論付けた。ブラック氏はエプスタイン氏をめぐる不正行為を否定しており、同氏に対する起訴は行われていない。1
夏にはブラック氏は下院監視委員会の非公開の記録付き聴取に任意で応じたが、途中で退席した。議員らによると同氏が一部の質問に答えなかったため、答弁を求める召喚状を出した。ブラック氏はその後の宣誓証言に出頭せず、委員会を相手取り出頭やエプスタイン氏関連の守秘義務契約に関する召喚状の執行阻止を求めて提訴した。1
委員会は9月、これらの召喚状への不服従を理由にブラック氏を全会一致で侮辱罪に問うことを議決した。その後下院はブラック氏を連邦議会(Congress)侮辱罪に問うことを可決した。召喚状への異議をめぐる訴訟は係争中だ。1
司法省(Justice Department)は9月16日の声明で“コロンビア特別区連邦検察局(US Attorney's Office for the District of Columbia)がブラック氏に関する付託を慎重に検討し、証拠が裏付ける場合には追加の訴追をためらわない”と述べた。ブラック氏に対する起訴は行われていない。1
1月に民主党が下院の主導権を握るのに伴い、ガルシア氏は監視委員会の次期委員長に就く見通しだ。1
委員会に対するブラック氏の当初の訴訟は続いている。1