司法省は月曜日、元連邦捜査局長官のコミーを、国防情報に関わる2件の罪で訴追した。特朗普(Trump)が2025年1月に大統領職に復帰して以来、政権がコミーに対して提起した3件目の刑事事件である。1,2,3,4
訴追は、大陪審ではなく刑事の“information”という手続きで行われた。コミーの弁護団は、この方法では事件が法的に無効になると主張している。書類は月曜日、ワシントン(Washington)の連邦裁判所で公開された。コミーは不正行為を否認しており、この事件で起訴はされていない。1,3,4
検察は、コミーが「故意かつ意図的に」(“knowingly and wittingly”)国防情報を伝達し、その共謀を行ったと非難していると、提出書類は述べている。書類によると、コミーは「一人以上の共犯者を通じて、Individual #1に対し、全国紙の記者に国防情報を開示するよう指示した」(“through one and more co-conspirators directed Individual #1 to disclose national defense information to a reporter for a national news publication”)とされ、連邦法違反にあたるという。問題の行為は、コミーがバラク・オバマ(Barack Obama)大統領の下で連邦捜査局長官を務めていた2016年10月4日と5日に行われたとされる。2,3
書類は、この事件を2016年10月5日付のニューヨーク・タイムズ紙の記事と結びつけている。記事の見出しは「ヤフーが、スパムフィルターを改変して米国のメール監視に協力したとされる」(“Yahoo Said to Have Aided U.S. Email Surveillance by Adapting Spam Filter”)で、記者はCharlie Savageだった。米連邦検事局特別補佐官のDustin Farahnakは書類の中で、「米国の捜査では、元FBI長官のジェームズ・B・コミーが、前日にロイター(Reuters)が報じた報道の誤りを正そうとしていたことを示す証拠が見つかっている」(“The United States’ investigation has uncovered evidence that former FBI Director, James B. Comey, sought to correct misinformation which had appeared in the press by way of Reuters the day before.”)と記した。さらに、「捜査では、ミスター・コミーがロイターの記事の正確性に関する懸念についてサヴェージ氏に話すよう職員に指示したことが判明しており、それによって機密情報を違法に移転した」(“The investigation has uncovered evidence that Mr. Comey directed staff to speak to Mr. Savage about specific accuracy concerns related to the Reuters article, and thereby illegally transferred classified information.”)と続けた。2
コミーの弁護人パトリック・フィッツジェラルド(Patrick Fitzgerald)は、今回の訴追は2016年10月の記事に関するもので、検察は既にその件を捜査していたと述べた。フィッツジェラルドは声明で、「記事の公表から10年後、政府は裁判官の承認も大陪審の発行もない“information”をミスター・コミーに対して提出した」(“Ten years after the article was published, the government filed an ‘information’ against Mr Comey that was not approved by a judge nor issued by a grand jury,”)と述べ、「政府は、ミスター・コミーが犯していない罪で彼を訴追しようとしている」(“It purports to charge Mr Comey with crimes he did not commit.”)と付け加えた。3
月曜日に公開された裁判所への提出書類で、コミーの弁護団は、公訴時効が既に過ぎていること、そしてこの件はこれまで二度捜査されたが訴追すべきとの結論は出なかったことから、本件は棄却されるべきだと主張した。さらに弁護団は、10年の時効期間内には、“information”ではなく起訴状(indictment)が必要だと法律が定めていると主張した。書類は、コミーの弁護団が公開を求める申し立てを行った後に公開された。3,2
司法省の報道官は、同省が「元FBI長官コミーに関する申し立てについて、公訴時効を停止させるため、権利放棄条項のない刑事“information”を提出した」(“filed a waiverless criminal information to toll the statute of limitations as it relates to allegations concerning former FBI Director Comey.”)と述べた。報道官はさらに、「時効を停止させるために刑事“information”を提出することは、連邦裁判所で広く認められた慣行であり、複数の巡回控訴裁判所によって承認されている」(“Filing a criminal information to toll the statute of limitations is a widely recognized practice in federal court and has been approved by multiple Circuit Courts of Appeals.”)と付け加えた。2
ガーディアン(The Guardian)は、“information”の利用は、10年の公訴時効が切れる前に訴追を行おうとする試みと見られると報じた。司法省は、今回の提出を時効を停止させるための措置だと説明している。AP通信(Associated Press)は、政府がコミーを、同省が言うところの機密情報の開示で訴追しようとしていると表現したが、起訴状では「国防情報」と記されている。3,2,1
コミーは自身のSubstackに投稿した動画で、「さて、またやってきたな」(“Well, they’re back, again.”)と述べた。さらに、「あまりに恐ろしい司法省の濫用でなければ、ほとんど笑える話だ。我々が慣れきってしまってはいけない」(“It would almost be funny if it wasn’t such an appalling abuse of the Department of Justice, one that we cannot become numb to.”)と語った。コミーは、政権による自身の訴追の試みを政治的報復のキャンペーンだと表現してきた。「私自身は何も変わっていない」(“Nothing’s changed with me,”)と語り、「私は今も無実であり、これらの人々を恐れてもいないし、独立した連邦司法制度を今も信じている」(“I’m still innocent, and I’m still not afraid of these people, and I still believe in the independent federal judiciary.”)と続けた。2,4
今回の新たな訴追は、昨年9月に起きた、虚偽供述と司法妨害の罪による起訴に続くものだ。その起訴は、当時バージニア州東部地区(Eastern District of Virginia)の連邦検事だったLindsey Halligan が違法に任命されたと裁判官が判断したことで却下された。4月には、2025年5月にインスタグラム(Instagram)に投稿された、「8647」と読める貝殻を並べた写真をめぐり、特朗普を殺害すると脅迫した罪でコミーが起訴された。この事件はノースカロライナ州(North Carolina)の連邦裁判所で提起されたもので、公判はまだ始まっていない。ガーディアンが引用した法律専門家らは、貝殻事件は根拠が薄いと評している。2,3
同日、米連邦地裁の裁判官は、コミーの娘Maurene Comeyが昨年、ニューヨーク南部地区(Southern District of New York)の連邦検事局から違法に解雇されたとの判断を示した。裁判官は、特朗普政権に対し彼女を復職させ、未払い賃金を支払うよう命じた。2
書類は個人#1の名前を明かしておらず、コミーが何を漏洩したとされているかについてもほとんど詳細を示していない。ガーディアンによれば、検察は最終的に大陪審による承認を得る必要がある。司法省は捜査が継続中だとしている。報道官は、「これは現在進行中の刑事捜査であり、これ以上のコメントは控える」(“This is an ongoing criminal investigation, and we will not comment further,”)と述べた。3,2
コミーは、特朗普が2期目の任期の中間点にすぎないことに触れ、動画の中で今後さらに訴追が続く可能性を示唆した。「今後数年は、我々皆にとって厳しいものになるだろう」(“The next couple years are going to be hard for all of us,”)と語り、「アメリカにおいて、背筋を伸ばし、信念を保ち続けることが本当に重要だ」(“It’s really important that we stand straight and keep the faith in America.”)と続けた。2,4